有効求人倍率とは?〜原数値と季節調整値を解説

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有効求人倍率とは、企業からの求人(有効求人数)を、公共職業安定所(ハローワーク)に登録済みの求職者(有効求職者)で割った値のことです。

求人は景気に連動しているため、雇用動向を示す重要指標のひとつとして景気に関するニュースでよく使われます。厚生労働省が毎月公表している「一般職業紹介状況(職業安定業務統計)」で確認することができます。

有効求人倍率は、「有効求人数を有効求職者で割った数」で、倍率が1を上回れば「求職者より募集の方が多い」となり、1を下回れば「募集より求職者の方が多い」ことを示します。

当然ながら、求人情報誌や転職情報サイトなどに掲載されている求人情報の数は含まれていません。

原数値と季節調整値

季節調整値とは?イメージ画像

有効求人倍率では「原数値」と「季節調整値」の2つのデータが公開されています。
これはどういった数値なのかを解説しています。

原数値(実数)

手を加えていない数値です。ニュースなどで扱われるのは主に下記の「季節調整値」です。

季節調整値

求人関係の統計データは、毎月の求人動向を比較するためのデータです。
しかし、求人数や求職者数は経済状況だけでなく、季節的な理由により変化します。

例えば、毎月の稼働日数が異なる(28日〜31日)、毎年特定の季節だけ求人が増える、減る仕事がある、正月や年度末決算などの社会習慣、制度等の影響があるなど。原数値では変化が経済状況によるものか、季節的な理由によるものか単純に比較できません。

そこで、「季節的な変化を取り除いた数値」で比較するために、「季節調整値」が指標として使われています。

職業安定業務統計で使用する季節調整法は、米国センサス局が開発した「センサス局法Ⅱ(X-12-ARIMA)」で、季節変動のパターン(季節指数)を算出し、原数値を季節指数で割ることにより季節調整値を算出しています。

有効求人倍率の例

一部エリアでの、2018年からの有効求人倍率の推移を例にとってみると、2019年までは求人募集が求職者を上回っていましたが、2020年では大きく下回ってしまいました。

御存知の通り新型コロナウイルスの影響により、経済活動が停滞してしまったために、求人数も全国的に減少しているのがわかります。

表:2018年からの一部エリアの有効求人倍率

年号西暦全国北海道東京大阪
平成3020181.611.192.131.76
平成31/令和元年20191.601.242.101.78
令和2年20201.191.031.471.31
出典:厚生労働省 – 職業安定業務統計(一般職業紹介状況)

補足

有効求人倍率は月毎の統計データとして公開されています。
当サイト上で年間データで表示している数値は、厚生労働省が発表したもの以外のデータは1月〜12月を平均値にしたものです。

月間有効求人数

有効求人数は月間で区切られた統計データのため、「月間有効求人数」として発表されています。内訳は、前月から繰越された有効求人数(引き続き求人募集中)と、当月の新規の求人数(新規の求人募集)を足したものになります。

月間有効求職者数

同じく有効求職者数も月間で区切られているため、「月間有効求職者数」として発表されています。内訳は、前月末から求職票の有効期限が翌月以降にまたがっている就職未決定の求職者と、当月の「新規求職申込件数」を足したものになります。